コードクローン検索に機械学習をどのように使う?

 コードクローン検索に機械学習をどのように使う?


コードクローン検索(Code Clone Detection)に機械学習を活用することは、コードの類似性を検出し、重複するコードの特定やソフトウェアの品質向上に役立つ。以下に、機械学習をコードクローン検索にどのように組み込めるかを説明。



特徴ベースの手法:

機械学習アルゴリズムを用いて、ソースコードから特徴を抽出する。特徴は、例えばトークン(単語やシンボル)の出現頻度、行列(行の並び方)、AST(抽象構文木)の形状、コードメトリクス(行数、変数の数など)などがある。これらの特徴を元に、コードの類似性を評価する。



監視学習(Supervised Learning):

ラベル付きのトレーニングデータを使用して、機械学習モデルをトレーニングする。ラベルは、コードのクローンのペアが「クローン」と「非クローン」のどちらであるかを示す。このようなモデルは、未知のコードクローンを検出するのに使用できる。



教師なし学習(Unsupervised Learning):

ラベルが不明な場合、クラスタリングアルゴリズム(例: k-means、DBSCAN)を使用して、コードをクラスタリングし、類似したコードのグループを見つける。これにより、潜在的なコードクローンを特定することができます。



シーケンス・モデル:

リカレントニューラルネットワーク(RNN)やトランスフォーマーベースのモデルを使用して、コードのシーケンスデータを処理する。これにより、文脈に基づいたコードクローンの検出が向上することがある。



ディープラーニング:

ニューラルネットワークモデルを用いたディープラーニングアプローチもある。たとえば、Siameseネットワークを使用して、コードの類似性を学習することができる。



埋め込み表現:

コードを埋め込み表現に変換し、埋め込みベクトルの類似性を計算することで、コードクローンを検出する方法もある。Word2VecやDoc2Vecのようなテキスト埋め込み技術を応用できる。



機械学習を用いたコードクローン検出には、大量のデータとトレーニングが必要である。また、モデルのパラメータ調整や特徴エンジニアリングが重要である。さらに、高精度の検出を実現するために、多くのアプローチとハイブリッドアプローチが提案されている。コードクローン検出はソフトウェアメンテナンスや品質向上に貢献し、機械学習技術はその実現に大いに役立つ可能性がある。



参考:

読んでおきたい論文:

_pdf (jst.go.jp)

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